
デコ電という言葉は少しずつ使われなくなってきていますが、ここでは、2008年頃まで盛んに行われていたデコ電「折り畳み式携帯電話(現在ではガラケーといわれる)」へのデコレーションの作り方をご紹介しています。
ここで紹介するデコ電の作り方は、当スクールが開業から変わらず推薦している手法で、その他のアイテムにも応用されることが多い作り方です。また、ラミネートデコレーションを採用した加工方法を実践することで製作者によるクオリティーのバラつきが軽減されますので、是非参考にしてみて下さい。
基本的な道具と材料
デコ電を作る際に使用したい基本的な道具と材料をご紹介します。
- コテ(大小)
- 滑り止め
- カッターナイフ(替刃)
- クリスタライズ
- 接着剤
- セロハンテープ
- 爪楊枝
- カッターマット
- ドライヤー
- 柄付きラミネートフィルム
- 揮発性オイル
- はさみ
- 金付き定規
- マッキー油性ペン
デコ電の作り方と手順
デコ電の作り方を追ってご紹介します。
step.1 デコレーションの下地をデザイン

手書きのデザインからパソコンに取り込み、完成イメージを持ちながら作業が出来るため、「思ったのと違った!」なんてこともありません。使う、ストーンのカラーに合わせた下地も予め作られたデータで簡単に再現することも出来ます。パソコンがあれば何でも簡単にできると考えがちですが、実際には専用ソフトが必要であったり、各ツールを使いこなすには正しい知識と実務経験が必要になります。
step.2 ラミネートフィルムを下地として携帯電話本体に貼り付ける

印刷されたラミネートフィルムを、空気、埃、しわが入らないように注意をしながら貼ります。また、このとき、使う道具がコテです。この時のコテも正しい持ち方で、正しい使い方をしないと逆にしわができてしまったり、一度出来たしわも戻せなくなったりする原因になりますので加工には細心の注意が必要です。この時の ラミネートフィルム は、パーツ類(スワロフスキーなど)を配置する下地として使うため、「どうせ隠れるから」と安易に作業してしまういがちですが、空気やほこりが原因でできるしわの上にストーンを配置すると取れやすさなどの原因になります。
step.3 余分なラミネートフィルムをカット

ラミネートフィルム をきれいに貼り終わったら、余分なフィルムをカッターナイフでカットしていきます。このとき、携帯電話に傷が付かないようにカットする事が大事です。カッターナイフは日常生活でなかなか使用することが少なく、使い慣れていない方も多いかと思います。カッターナイフには多くの種類があり、用途と使いやすさがそれぞれにありますので、その中でも、今回使用するカッターナイフはアートナイフとも呼ばれるカッターナイフです。このアートナイフを使いこなせるようになることで、習得できる技術にも幅が広がるため是非マスターしたい道具の一つになります。
step.4 ラミネートフィルム下地の上にパーツ(スワロフスキー)を配置

step.3までで完成させたラミネートフィルムの下地の上に、パーツ類(スワロフスキーなど)を配置していきます。この時、注意したいことがデザインやカラーに合わせたストーンをしっかりと選択し、完成イメージにズレが生じないようパーツを配置することです。ラミネートフィルムのデザインを殺してしまわないようしっかりと柄を活かしてストーンなどのパーツを配置してください。
step.5 デコ電の完成

接着剤が乾けば完成です。クリスタライズの輝きが無くなるため、この後にトップコートなどは塗りません。
ストーンや、各種パーツの剥がれやすさや耐久性は、接着剤、配置方法などの正しい組み合わせで軽減することができますのでトップコートではない方法で剥がれにくい作品を作る工夫をして下さい。